不動産

タイニーハウスの売却方法【流れ】

タイニーハウスは購入から工事の施工、居住が通常の住宅に比べはるかに容易で、昨今日本でも人気の居住スタイルとして定着しつつあります。

しかし、このタイニーハウスも、他の不動産と同じように、何らかの理由で手放すこともあるでしょう。

タイニーハウスは現在ブームになりつつあるということもあり、業者の選定や購入方法に関する情報は出回っていますが、売却に関しての情報はほとんど出回っていないのが現状です。

そこで、今回は所有するタイニーハウスを手放す際の売却方法について、相談する相手、売却までの具体的な手続き、タイニーハウス売却時の相場について、具体的な事例をもとにご紹介します。

お持ちのタイニーハウスを売却する際の参考になれば幸いです。

タイニーハウスの売却は誰に相談するべきか


中古のタイニーハウスの売却に関しては、通常の住宅の売却同様、不動産業者に相談すれば問題ありません。

ただし、タイニーハウス自体が世間に知られはじめたばかりという状況もあり、業者によっては、タイニーハウスの売却の相場などを把握していない場合もあります。

また、タイニーハウスはその種類によって、売却しやすいもの、売却しにくいものがあります。

例えば、コンテナハウス型のタイニーハウスは、コンテナ自体の買取需要が多いため、業者側が買取に応じてくれる可能性は高くなります。

トレーラーハウスのような移動のできるタイニーハウスも比較的需要が多く、コンテナハウスと同様に業者が買取をしてくれる可能性があります。
ユニットハウスについては、購入後の保証が充実しており、契約メーカーがお住いの家を買い取ってくれるサービスを展開している可能性があます。

ユニットハウスの売却を検討しているのであれば、契約したメーカーの買取サービスの有無や細かな内容について、メーカー担当者に問い合わせてみるのが良いでしょう。

一方、どんなタイニーハウスでも不動産業者が買取に応じてくれるわけではありません。

長期の建築年数が経過したもの、面積が極端に小規模のもの、極端に交通の便が悪いものには、不動産業者からの買い手もつかない可能性があります。

地方では比較的中心部に近くても空き家問題が発生するなど、買い手がつかない状況は頻繁に発生しています。

このことを考えると、極端に街の中心部から離れたところにあるタイニーハウスは買い手がつかない、もしくは非常に少額の買取にしかならないというケースも十分に考えられますので、あまり期待をしすぎないほうが良いでしょう。

タイニーハウスはもともと少額の資金でより良いライフスタイルを達成するために建築されるものですので、必然的に都市部から離れたところに建設されやすく、評価額はそれほど期待できないのは当然です。

このあたりは、「もともと売却益のために建設したわけではないのだからこれくらいかな」と割り切って考えたほうが良いでしょう。

売却までの主な手続きの流れ

電話・メール相談
では、売却までの具体的な流れについてご説明します。まずは電話かメールで不動産業者に買取の相談をしましょう。

この段階では、まずどのようなタイプの物件なのかを伝えるとその後の展開がスムーズになります。

筆者が相談した経験から具体的な例を挙げると、築年数、敷地面積、保有しているタイニーハウスは日本製のものか海外製のものか、どこのメーカーのものか、立地状況、トイレ風呂及びキッチンは室内に備え付けか、ローラータイプいわゆる「トレーラーハウス」型のものか否か、などが問い合わせの段階で確認を必要とされた事項です。

タイニーハウスの査定

次に、ある程度情報を伝えた後は、査定の段階となります。

この査定には、「机上査定」と「実地査定」があります。

「机上査定」とは、現地に担当者が赴くことなく、電話やメールの情報だけである程度の査定額を提示する手法のことを指します。

実際にこの査定を行う際には、タイニーハウスの内部の水回り、立地環境、破損部分や劣化部分などの詳細な写真が求められますので、事前に準備しておきましょう。

「机上査定」が終わったとしても、都市部からよほどの遠方でない場合は、「実地査定」を実施しようとします。

なぜなら、写真や電話・メールの情報だけではわからない情報を実地査定で把握することが可能だからです。

実地査定を受ける際には、不動産会社の担当に売却の条件を提示しておきましょう。

例えば、ローン返済のため早期の売却を望んでいる、売却までは長期になっても良いので相場より高額な買取をしてほしい、などです。

これにより、時期と査定の額が明確になり、双方にとってベストな査定結果に近づくことができます。

売却価格の設定と売却先の決定


査定が終わると、実際にいくらで売り出すかを決定します。

査定価格はあくまで目安ですが、不動産のプロからの評価額ですので、あまり乖離すると買い手が見つからないことが多いので、乖離はほどほどまでにしておきましょう。

売却価格を決定したら、不動産会社に売却の依頼をし、売却活動が開始となります。

買主との売買契約の締結

購入希望者が見つかったら、晴れて売買契約の締結ができます。

契約の内容で注意することは基本的に一般的な不動産の売買契約における注意点と同様なので、事前に確認しておきましょう。

おわりに

タイニーハウスの多くは不動産として扱われるため、基本的には売却も他の不動産の売却方法に即したものになります。

ただし、上述した通り、都市部から極端に離れた立地などにより、売却が難しい場合もありますので、まずは不動産会社に大まかな机上査定をしてもらうと良いでしょう。

タイニーハウスの売却はこれから増えてくると思われますが、実際に買い手が見つかるまでは長い戦いになることも多いものです。

不動産会社と密に連携を取り合い、納得のいく売却活動を展開してください。