不動産

タイニーハウスとは?地方で始める新しい生活【5つの住居メリット】

 

タイニーハウスを知ったら、都内のせまくて高いマンションをを買うメリットを感じなくなった。

 

タイニーハウスとは、その名のとおり、小さな家のことを指します。

タイニーハウスはアメリカで始まったムーブメントであり、必要な最小限のスペースでミニマルなライフスタイルを実現するため導入されたものです。

最近では日本でも知られるようになり、YouTubeなどの動画サイトでも内装や建築工程について公開されるようになっています。

タイニーハウスの出現の背景にはミニマリズムや自然への回帰、住宅ローンなどに関連した経済システムへの批判など、様々な思想が存在しており、居住者が何を求めるかによってタイニーハウスの形態も変わってきます。

今回は、そんなタイニーハウスを知っていただくために、主なタイニーハウスの種類や住むメリットを解説していきます。

タイニーハウスの種類

ログハウス

ログハウス

ログハウスとは、一般的には丸太小屋のことを指します。キャンプ地などではお馴染みの建物ですね。

このログハウスは、丸太を削って「欠き込み」と呼ばれるくぼみをつけ、丸太を交差させて積み上げることで壁面を構成してゆきます。

耐久性が高いことから、震災時の仮設住宅などに用いられることもある、簡易的で頑丈な建築方法です。

このログハウスは、その工法上1階建のものが多く、小規模な建築物に向いていることから、タイニーハウスの建築にはぴったりです。

費用も他のものと比べて比較的安く抑えられることから、最も一般的な形態と言えます。

コンテナハウス

コンテナハウスは、文字どおり貨物列車などに用いられるコンテナを居住用に改造して建築されたものです。

本来、貨物の輸送に用いられる素材であることから、非常に耐久性に優れており、大自然の中でも安心して過ごすことができます。

また、このコンテナハウスはログハウスなどに比べ、窓の大きくして開放感を出すなど自由度が高く、近代的な造形にすることが可能であることも特徴的です。

ツリーハウス

ツリーハウスは、その土地に生息する生きた樹木を建築上の基礎として活用する家の形態です。

ドキュメンタリーなどで先住民が高い木々に家を建てている光景を見たことがあるかもしれません。

しかし、実際にタイニーハウスを建てる際には、実用性や安全性を考えて低地に建築するのが現状です。

実用面から考えた場合、タイニーハウスとしてツリーハウスを選択する理由はあまり多くありません。

実用性よりも話題性やデザイン性から選択されるケースがほとんどです。

トレーラーハウス

トレーラーハウスは端的に言うと、車輪のついた移動式の家のことを指します。

移動式のタイニーハウスは、他にもキャンピングカーやバンなどがありますが、住居として見た場合、トレーラーハウスはしっかりと長期居住ができるスペースと設備が備えられています。

このトレーラーハウスは移動が可能なため、「居住=定住」と言う既成概念を払拭する新たなライフスタイルのあり方を我々に提供してくれます。

また、このトレーラーハウスは、一定の基準を満たせば建築基準法に基づく「建築物」とは見なされず、固定資産税が賦課されないというメリットを持ちます。

トレーラーハウスが「建築物」と見なされないための条件としては、階段・ポーチ・ベランダ・柵などが障害となるように設置されていないことや、配線、配管設備が手動で簡単にと取り外しが可能な着脱式になっていることなどが挙げられます。

導入する際には、業者と入念に相談することをお勧めします。

キャンピングカー・バン・トラック・バス

トレーラーハウス同様、移動式の住居という扱いですが、室内はトレーラーハウスよりも手狭になることが一般的です。

一方で、トレーラーハウスは大きなものであると限られた道路しか通行できないなど、移動に難がある場合も多く、国内では移動式という特性を十分に発揮できないこともあります。

キャンピングカーやバンは、その点非常に移動が容易であるため、寝食などの基礎的なことだけを室内で済ますのであれば、これらを選択する優位性があります。

また、内装にこだわらなければ、費用は安く抑えることも可能です。

タイニーハウスを選ぶ際のポイント

これまで見てきたように、タイニーハウスは様々な形態が存在します。

タイニーハウスを購入する際、あれこれと悩むうちに購入すること自体が自己目的化してしまうケースも少なくありません。

せっかく新たな住居を手に入れても、それが自分の望んだライフスタイルに合致しなければ、何の意味もありません。

このような失敗を犯さないためのポイントとしては、まず自分がどのようなライフスタイルを求めているのかを明確化することです。

都会の暮らしに疲れ、週末は大自然の中で過ごしたいと望むのであれば、木々に囲まれた中にログハウスを建ててみる、場所と時間に縛られずに自由なライフスタイルを謳歌したいのであれば、移動式のキャンピングカーを導入してみる、というように、自ら求めるライフスタイルから逆算することが良いでしょう。

タイニーハウスを持つことで得られる5つのメリット

都会での生活とは異なるライフスタイルを手に入れる

タイニーハウスの購入を検討している方の購入動機は、まず現在の住まいでは実現できないライフスタイルをしてみたいというものが大半だと思います。

そもそも、タイニーハウスを購入する方の多くは都市部で生活を送っている方です。平日は都市部で仕事をし、週末にいわば別荘のような感覚でタイニーハウスを購入しようとする動きが見られます。

このように、第二の家を持つことで、都市部では実現できなかった豊かな自然、ゆっくりと流れる時間、美しい風景などを体験することができます。

都会での生活とは異なるライフスタイルを手軽に実現できることが、タイニーハウスを購入する最大のメリットであるといえるでしょう。

ミニマルな生活はエコ・経済的

タイニーハウスは、その名の通り室内の面積が最小限のものであり、一般的な一軒家やマンションに比べ暖房や冷房、照明などにエネルギーをそれほど必要としません。

必要なエネルギーが最小限であるため、環境にやさしく、経済的にも月々の光熱費を圧迫せず非常に経済的です。

タイニーハウスはもともと環境への取り組みとしても広がりを見せていたため、タイニーハウスでの生活はそれ自体が向環境的な活動であるとも言えるでしょう。

また、このようなミニマルな生活環境の中で暮らすことによって、自身の普段の生活を見直すきっかけにもなります。

家族や恋人とのコミュニケーションがとりやすくなる

部屋が広いことは実は良いことばかりではありません。

部屋の広さは家族や恋人とのコミュニケーショの難しさにつながります。

広いリビングと個人の別々の部屋に仕切られることで、日々の家族や恋人との会話や団らんは難しくなります。

タイニーハウスは、基本的に1つの部屋でミニマルなライフスタイルをおくるものであり、日ごろ忙しくすれ違いの多い家族や恋人とのコミュニケーションの場として機能してくれます。

また、豊かな自然の中で互いに生活を共にすることによって、普段とは違う相手の意見や行動も見えてくるものです。

都市での生活では生じることのなかった話題も増え、親密さを深めることができます。

このように、タイニーハウスは持ち主のみならず周囲の人間関係の見直しにも役立つものです。

子どもの教育に役立つ

都市で育った子どもたちは、自然の中で体を動かし、自然の動物や植物と触れ合う時間が著しく不足しています。

このような子どもをお持ちのご両親にとっては、タイニーハウスでの生活は自然教育を行う絶好の場所と言えます。

焚火や水くみなど、普段都市部で生活していては経験できない、人間の生活に必要な仕事を体験することは、子どもの心身の健康に良い影響を与えます。

普段目にすることの少ない動物や植物に親と一緒に触れ合うことで、自然界に生息する生き物の知識について、体験を通じて学ぶことができます。

このように、タイニーハウスは立地環境から、子どもの自然教育などにも大いに役立つ場所です。

増築が容易である場合が多い

一般的に、自宅などの増築を行う場合、居住する自治体に建築申請を行う必要があります。

しかし、タイニーハウスの場合は、もともとの敷地面積が非常に小規模であることもあり、増築といっても10平米以下の増築となることがほとんどです。

そして、このような場合、建築申請が不要であるケースがほとんどで、付加される税金自体も比較的少額にとどまることから、通常の住宅に比べ増築などのハードルが非常に低いことがメリットです。

どんなに気に入った住宅であっても、住んでいるうちに不便な点や気になる点は出てくるものです。

居住スペースをもう少し広げたい、収納できるスペースをもう少し確保したいなど、タイニーハウスに住むうちに居住者のニーズは変わってきます。

このような場合に、スペースを比較的簡単に広げられることは、タイニーハウス購入のハードルを下げてくれるとともに、長く住む上での安心感をもたらしてくれます。

まとめ

タイニーハウスは、その立地環境と面積の小ささから、環境面、経済面、人間関係など、居住する人々に様々なメリットをもたらしてくれます。

また、これまで見てきたように、タイニーハウスは様々な種類があり、それぞれに一長一短があります。

タイニーハウスは、最近日本でも広まりつつある概念ですが、まだまだタイニーハウスを保有している人は少なく、なかなか周囲からの情報を得にくいのが現状です。

しかし、種類によっては手軽で安価なタイニーハウスも存在しますので、週末だけ利用するなど、ご自身のライフスタイルに合わせた第二の住まいについて、検討してみるのも楽しいかもしれません。

みなさまもタイニーハウスで、普段は実現できない理想のライフスタイルを手に入れることを目指してみてはいかがでしょうか。